適切な料金設定は顧客選定に役立つ

ビジネスサプリ

商品やサービスの料金設定はノウハウがありません。

個人で商品やサービスを提供する場合、
値段も自分で決めることができますが、
実際はなんとなく「右にならえ」で料金を決めてしまいがちです。

大手の料金が1万円だから、ウチも1万円。
こんな安易な決め方をしていないでしょうか?

実はモノの値段というのは
価値を示す数値以外にも様々な機能があります。

その効果を知っておくと
料金設定を見直すキッカケになります。

どんな人に利用してほしいか?
逆にどんな人に買ってほしくないか?


しっかりイメージしながら読み進めていただくと
あなたにとっての適切な料金設定が明確になっていきます。

フリーランスの方などが自分で仕事をもらうときも
勇気ある料金設定をすることで
良い仕事や出会いに恵まれるようになります。

料金設定を工夫すると仕事が楽になり
利益も増やせる可能性があるのですが
それについては以前の記事で紹介しています。

こちらの記事もあわせてお読みいただければ
より理解が深まります。

>>顧客数を制限して利益率を上げるアイディア

値段というのは価値を示す数値です。

100円ならそれは100円支払うに値するものです。
コーヒー1杯とフライドポテト1つが
同じ価値を持っているのですね。

そして、値段にはもう1つ機能があります。

それは
「その値段を支払った人だけが利用できる」
承認や権利です。

「100円払ってくれたら、コーヒー1杯飲んでいいよ。」
と許可が与えられているわけです。

マクドナルドの客層とスタバの客層、
リッツカールトンの客層を比べてみてください。
原宿と銀座の客層でもOKです。

値段相応の人が集まっていると想像できると思います。

こうした”フィルター機能”があることを知ると
世の中のあらゆるものの料金設定が
納得いくものになっていきます。



SNSはよく炎上していますが
炎上しやすい理由の1つが
無料で使えるからです。

ユーザーにフィルターがかかっていないので
どんな人にもリーチしてしまうようになっています。

一方で月額100円でも料金が発生すると
それを支払う能力がある人、
あるいは利用する気がある人だけが
そのサービスを利用することになります。

顧客のレベルが100円分上がります。



1,000円カットと10,000円のカットの場合、
技術力や手間ひまの違いだけでなく
「美容のために10,000円使える人」が
ふるいにかけられていることになります。

そうすると10,000円カットを利用する人の方が
いわゆる美意識が高い良質なお客さんが
来てくれやすくなります。



グリーン車やビジネスクラスがあるのは
普通の人と良質な顧客をわけて
双方が快適に利用できるようにするためです。

ディズニーランドの年間パスポートを持つ人は
ディズニーを愛してやまない人たちですよね?

このように通常料金とは違う
「特別扱いしてもらえるサービス」があると
お客さんは喜びます。

1,000円なら1,000円。
50,000円なら50,000円で
それに見合ったお客さんが訪れるようになるわけです。

なので、来てほしいお客さんのレベルに合わせて
適切な料金設定をしていく
必要があります。

美容院やマッサージなどで
高級感を出したいのに1,000円では失礼ですし、
面倒なヤバイ客が増えてしまうことになります。



また、値段には
「提供する側のサービスの質や量」
を決める機能があります。

同じマッサージでも
50,000円や100,000円のサービスを用意することで
提供者側も良質なサービスを提供できるようになります。

なぜかというと、受け取る側も
その値段に見合うように頑張るからです。

ライターの仕事でも
1000文字ブログ記事1000円!みたいなバイト案件より
1000文字コラム20,000円!の方が気合いが入ると思います。

「ちゃんと20,000円分の文章書くぞー!」
とやる気になるはずです。

ある程度しっかりもらった方が
サービスする方も緊張するので
1人1人に丁寧に向き合うことができます。

もちろんその料金に見合っていなければ
「ボッタクリ」と呼ばれ
それはそれで正当な評価をいただきます。

そのときは完全な技術不足としか言いようがないので
精進してレベルアップに励むようになります。
すると技術もさらに磨かれていくようになります。

提供者側のクオリティを高める装置にもなるわけです。



あと、高めの料金設定をしておくと
特別感を演出するのに役立ちます。

たとえばプレゼントです。

せっかくの誕生日や結婚記念日で
いつもの1,000円居酒屋など
なんだか申し訳ない気持ちになりますよね。

学生さんが彼女の誕生日にバイトしてお金貯めて
高級レストランを予約することってあると思います。
サラリーマンがマジメに汗水流して働いて
ロレックスを購入することもありますよね。

こうした特別な機会をもたらすのも
高めの料金設定のメリットです。

頑張った証明になるのですね。

「ご褒美になる商品やサービス」
を作っておくと、
誰かの特別な日のために
あなたのサービスを利用してくれるようになります。



ここでお伝えしたかったことは

料金を高く設定すると
顧客のレベルもサービスのレベルも高められる。


ということです。

良い商品やサービスを、良いお客さんに
的確に届けられるようになります。

ポイントをまとめます。

  • 値段が高い方が良いお客さんが来る
  • 来てほしいお客さんに合わせた料金設定を行う
  • 特別扱いできるサービスを用意する
  • 思う存分技術を発揮できる料金にする
  • ご褒美プランを用意する

「安くてうまい」は資金力がある大手に任せればいいので
勇気を持って料金設定を見直して
よりよいサービスを提供できるようにしていきましょう。


以上です。ありがとうございました!

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